【知らない方がいい世界、知って後悔する話    恐怖体験談】ルミが潜入取材した“消された温泉旅館”の真相──今もログには残っている

「知らない方がいい世界 消された温泉旅館の真相」というタイトルと、旅館を背景に立つ女性のイラスト。 恐怖体験談
【やばログ】誰も語ろうとしない「消された温泉旅館」の真実。その闇をルミが探ります。

第1章:「記憶をなくす旅館」の噂

あなたは「検索しても出てこない旅館」の噂を聞いたことがあるだろうか。
SNSで拡散されたその場所は、泊まった人が一様に「記憶をなくす」と言い、
口コミは一晩で削除され、投稿者のアカウントすら消えていた。
その痕跡を追って、私は現地に向かった。
地図にない場所、予約できない宿、存在しないはずの“あの旅館”。
私が見たもの、聞いたもの、そして……持ち帰ったもの。
これは“消された旅館”に実際に足を踏み入れた、私ルミの記録である。
知らない方がよかったと、今でも思っている。

あれは、ある深夜のことだった。
私は寝る前の習慣で、スマホ片手にX(旧Twitter)を流し見していた。
「#泊まってはいけない旅館」──そんなタグが、妙に気になった。
不穏な雰囲気の画像と一緒に、あるポストがリポストで伸びていた。

「あの宿、やっぱり何かおかしい。
3人で泊まったのに、朝起きたら私ひとりだった。
しかも“ひとりで予約した”って宿側が言い張る。
日記もスマホも全部、チェックイン以降の記録が消えてた。
もう誰も行かないで。」

文面は荒れていたけれど、嘘を書いてるようには見えなかった。
写真も、加工感のない薄暗い和室にちゃぶ台、そして曇った窓ガラス。
特に変わったものは写っていない──でも、なぜか不気味だった。
私は即座にアカウントをチェックした。
でも、その投稿者のプロフィールは「存在しません」とだけ表示されていた。
ポストも、画像も、次にリロードしたらもう消えていた。

好奇心の強い私は、すぐに過去ログのキャッシュを調べ始めた。
投稿主のアカウント名をヒントに、検索エンジンのキャッシュや
アーカイブサイトをたどっていく。
数件のまとめブログにも一瞬だけ引用されていたが、どれもリンク切れ。
それでも、1件だけ、残っていた。

「○○温泉に泊まった話、続き。
部屋の時計が全部1時間ずれてた。
壁の中から音がして、でも誰もいなかった。
カメラも音声も録れなかった。
メモ帳だけ、何かの文字で埋まってた。
最後のページに“戻ってくるな”って、自分の字で書いてた。」

──ゾクッとした。
作り話かもしれない。よくある怪談ネタかもしれない。
でも、私は霊感がない。そういう“感覚”で怖がるタイプじゃない。
それでもそのときだけは、スマホを握る手にじわっと汗を感じていた。

翌日、私はその地域の地名を片っ端から調べた。
観光地として有名な場所ではなかった。
温泉郷として名前もあまり聞かない。
でも、不思議なことに、**“明らかにその周辺だけ宿が存在しない”**のだ。
地図上に道はあるのに、宿泊施設のピンは一切ない。
民宿も旅館も、予約サイトで検索しても出てこない。
それなのに──Googleマップのレビューだけ、かつて存在していた跡がある
しかも、すべてのレビューが2021年で止まっている。

「対応は最悪だった。何か声が聞こえる。気分が悪くなった。」
「写真撮ってたら、レンズが割れた。」
「二度と行かない。帰りに事故に遭った。関係あるのか?」

レビューはいずれも低評価。
だが、その施設名をコピペしても、どの旅行サイトにも出てこない。
廃業したにしては情報が少なすぎる。
しかも、不自然なことに──その旅館の名前で検索をかけると、
すべての検索結果が「エラー」「ページが存在しません」に切り替わる
まるで、意図的に「情報が削除された」かのようだった。

私は確信した。
これは何かある。
「存在しないことになっている場所」こそ、取材する価値がある。

そして私は、翌週、現地へ向かう準備を始めていた。

【第2章:潜入準備と出発 「地図にない宿」へ】

現地へ向かうにあたり、私はいくつかの装備を見直した。
いつもの取材用バッグには、定番の機材を詰める。
メモ帳とICレコーダー、それにコンパクトなLEDライト。
念のため、予備の乾電池とスマホ用のモバイルバッテリーも追加した。

このICレコーダーは、小型なのに驚くほど音を拾ってくれる。
霊感のない私にとって、“音”は唯一の証拠だ。
万が一、部屋で何かが起きても、あとで確認できる安心感がある。


ライトも、廃墟や無人施設に潜るときの必需品だ。
街灯のない山奥では、スマホのライトなんて何の役にも立たない。
私が使っているのは、光量切り替え可能で防水対応のLEDタイプ
暗闇で照らした時に、周囲の“輪郭”が浮かび上がるように見えるのがいい。


準備を終えた私は、週末を狙って早朝に出発した。
高速を乗り継ぎ、目的地の県へ向かう。
問題の旅館があるとされる場所は、旧道沿いの山間部。
現在は廃線になったローカル線の旧駅が目印だった。
地元の人にもほとんど知られていない、アクセスの悪い地域だ。

昼を過ぎたあたりで、私はある“違和感”に気づいた。
カーナビには目的地を設定していない。
そもそも、その旅館は名前も正確な住所もわからないからだ。

私が頼ったのは、Googleマップ上に残されていた、
レビューが書かれていた“点”の位置情報だけだった。

だが……そのピンは、なぜか突然、マップから消えていた。

焦った私は、あらかじめ保存しておいたスクリーンショットを見直した。
おそらく、あのレビューは地図上で「○○温泉郷近くの林道」を指していた。
私は県道から逸れ、ナビの言うことを無視して山道に入る。
舗装が剥げかけた細道を進み、ガードレールのない崖道を慎重に通る。
こんな場所に人が泊まる旅館なんて、本当にあるのか──
そう思い始めた頃だった。

視界の先に、建物が見えた。

二階建ての木造旅館。
正面玄関には古びた赤い提灯が下がっている。
入口の横には、薄れかけた木製の看板がある。
そこに、私が調べていた名前と同じ漢字が彫られていた。

旅館は、存在していた。

だが、周囲は無人。駐車場もなく、他の宿もない。
明かりがついているわけでもないのに、不思議と「営業中」に見えた。
私は深呼吸し、機材の電源を入れなおす。
ICレコーダーは動作確認OK、ライトも点灯。
スマホは圏外だった。

「やるしかないか……」

私はそっと玄関へ向かった。

扉は、鍵がかかっていなかった。

第3章:起きた“現象”

旅館の玄関を開けた瞬間、私は思わず足を止めた。
埃っぽい匂いが鼻をつく──が、それ以上に気になったのは、玄関のスリッパがきれいに並べられていたことだった。

人がいないはずの場所。
廃業したとされている旅館。
けれどもその空間には、“日常”が整然と残っていた。

「ごめんくださーい」
声をかけてみたが、返事はない。
一歩、二歩と進む。軋む床板の音がやけに大きく響く。
帳場の奥、薄暗いカウンターに、何かが置いてあった。

──宿泊者名簿。

古びたバインダー式の帳簿に、手書きの名前がいくつか並んでいる。
気になってめくってみると、最終ページに私の名前があった

「……は?」

私は記憶を辿った。もちろん、予約などしていない。
名前を書いた覚えもない。
けれどそこには、しっかりと日付と私の名前、筆跡まで似ていた。

「誰かがふざけて……いや、それ以前に、なんで名前知ってるの?」

心拍数が少しずつ上がっていく。
冷静を装って周囲を見渡すと、ロビー奥の自販機だけが灯っていた。
だが商品はすべて「売り切れ」表示。
まるで**“点いてるだけ”の空間**だ。

部屋へ案内される気配もないので、自分で適当に廊下を進んだ。
二階の客室、「あやめ」と書かれた部屋のふすまを開ける。
室内は清掃されているようだったが、空気が異様に重い。

なぜか、カーテンが外され、障子越しに外の木々が揺れて見えた。
風が吹いているのか?
スマホを見たが、やはり圏外。時間もさっきと同じまま動いていない。

ICレコーダーを取り出し、録音を始めた。
「2025年7月、時刻不明。○○県、旧温泉郷の“消された旅館”に潜入中……」
自分の声が機械に吸い込まれていくのを確認しながら、部屋の四隅を撮影する。

異常は──ない。

そう思った瞬間、「コン……コン……」と壁から音がした。

ラップ音?
私は思わずライトを構え、音のする壁に耳を近づけた。
すると……かすかに、人の声が聞こえた。

「──し……て……は……い……け……」

聞き取れない。だが、確かに“誰かの囁き”だった。
ICレコーダーの再生ボタンを押す。

──無音。

録音されていなかった。
他の部分は記録されているのに、“あの瞬間”だけごっそり抜けていた。

「うそでしょ……」

ライトの照射範囲がわずかに揺れた。
でも手は震えていない。
その揺れは、部屋全体がわずかに傾いたような感覚だった。

そのとき、ふすまの下の隙間から、何かが“スッ”と横切った。

猫か?と思って視線を落とすが、音も気配もない。
そもそも、この旅館に猫の痕跡などどこにもなかった。

私はふすまを開けて廊下に出た。
誰もいない。
けれども、さっきとは空気が違う。
廊下の奥に、微かに光が見えた。

そこに、“誰か”が立っていた。

シルエットだけが、ぼんやりと。
白いワンピースのような服。
長い髪。うつむいていて顔は見えない。

私は……そのとき、声をかけようとは思わなかった。
ただ静かに、ふすまを閉めて部屋に戻った。

寝よう、と思ったわけではない。
むしろ、“これ以上関わってはいけない”と直感が警告していた。

夜は長かった。
時計は22時を指したまま、1ミリも動かない。
ICレコーダーは録音をやめていた。
バッテリーは残っていたはずなのに、勝手に電源が落ちていた。

私は眠ったのか、失神したのかも分からないまま、
目を覚ましたときには外が明るかった。

寝ていた場所は、畳の上ではなく……ロビーの椅子の上だった。

「……なんで?」

カバンは横にあった。
メモ帳も、カメラも、ICレコーダーもあった。
けれども、“音声データは全消去”されていた。

──それだけではない。

メモ帳の最後のページに、太い字でこう書かれていた。

「絶対に戻るな」
「次は帰れない」

自分の筆跡だった。
だが、私はそんなメモを書いた記憶がない。

私は、そのまま一言も発せずに旅館を後にした。
もう、あの建物に誰かがいたのか、いなかったのかさえ分からない。
けれども、確かに私は“何か”を見た。聞いた。
記録は残らなかったが、記憶だけが今も焼き付いている。

帰宅してすぐ、私はICレコーダーを再確認した。
残っているはずの音声データは、すべて「破損ファイル」と表示された。
PCに接続しても、読み込めない。
メモ帳に残された文字以外、あの夜を証明する手段はゼロだった。

念のため、撮影していた画像をクラウド経由で確認したが、
なぜか「撮影日付」がすべて2023年になっていた。
設定ミスか? でも、私はその年にその旅館の存在すら知らなかった。

自分でも、何を信じていいのか分からなくなる。

ただ、今でも使っているICレコーダーだけは、私の中で“道具以上”の存在になった。
**記録は消えても、何かを“通していた”**気がするからだ。
その後、どんな心霊取材に行っても、これだけは常にポーチに入れて持ち歩いている。


ライトも、あの夜だけ“異常に熱くなっていた”ことを思い出す。
手のひらが火傷するほどではなかったが、金属部分がじんわり熱を帯びていた。
不思議なことに、後日点検に出しても故障の痕跡はなかったという。


──これは偶然だったのか?
それとも、“あそこ”に入った人間がみな体験する共通の現象なのか?

私はいまでも、あの旅館の正式名称をここに書くことを避けている。
記録が消えることはあっても、記憶が残ってしまう場所。
そして、それが「次に誰かを引き寄せてしまう」可能性を否定できないからだ。

この話を読んだあなたにも、もし違和感があるなら、今夜はスマホを枕元に置かない方がいい。

次に何か“記録”できなくなるのは──あなたかもしれない。

第4章:脱出と喪失

──私は、静かに旅館をあとにした。

玄関を出ると、外の空気は想像よりも冷たかった。
季節は真夏のはずなのに、吐く息がわずかに白く曇るほどだった。
夜の明け方とも違う、不自然な気温。
空は灰色に濁り、鳥の声ひとつもしなかった。

車に戻ると、フロントガラスに水滴がびっしり付いていた。
まるで、深夜に霧が立ち込めた後のような状態。
ドアを開けると、助手席に紙が一枚──「戻るな」と書かれていた。
私の字だった。

スマホを見ると、日付は2日後になっていた。
ICレコーダーもカメラも電池切れ。
何もかもが、「記録しないように操作されていた」ような静けさだった。

車を発進させた私は、最後にバックミラーで旅館を見た。
そこに確かにあったはずの建物は、次の瞬間には消えていた。
視界の奥で、道そのものが“塗りつぶされたように”なくなっていた。

「戻るな」──あれは忠告ではなく、命令だったのかもしれない。

市街地に戻ってきたのは昼過ぎだった。
コンビニに立ち寄って水を買おうとした時、
店員に「お怪我はありませんか?」と声をかけられた。

怪我なんてしてないはずだ──そう思っていた。
けれど、右の手首には浅く引っかいたような傷跡があり、
左肩には何かを背負っていたかのような赤い痕が残っていた。

まったく記憶にない。
だが、どこかで“何か”を背負っていたのだと、直感が告げていた。

自宅に戻ると、また奇妙な違和感が待っていた。
家具は同じ配置、冷蔵庫の中身も変わらない。
ただ、リビングに置いていた観葉植物の鉢が左右反転していた。
デスク上にあったはずのボールペンが、机の引き出しに移動していた。
そして、本棚に1冊だけ見覚えのない古書が差し込まれていた。

タイトルはなかった。
ただ、背表紙には金文字で「封」とだけ刻まれていた。

ページを開く勇気は──出なかった。

あの日以来、私は3つのものを必ず持ち歩くようになった。

1つはICレコーダー。
記録が残らなくても、持っているだけで落ち着くようになった。
2つめは塩袋。
実際に意味があるかは分からないが、
「あの場所」へ戻るルートを封じるための“鍵”として肌身離さない。

そして3つめは──
あの旅館の床下で拾った、クマのぬいぐるみ。

名前もタグも付いていない、無地のぬいぐるみ。
何の感情もない顔、しかし手放してはいけない気がした。
私はそれをジップロックに入れ、引き出しの奥に封じている。

あれが私を見ていたのか、守っていたのか。
それすら分からない。
けれど、処分しようと手に取った時、部屋の時計が逆回転し始めたことだけは──忘れられない。

以来、あの袋は開けていない。
封を破ったら、何が“戻ってくる”か分からないからだ。

……本当に、私は帰ってこれたのだろうか?

今でも時折、不安になる。
そして毎晩、寝る前にはこう問いかけてしまう。

「ここは、今の“私”のいる世界なのか?」

その答えは、まだ──返ってこない。

終章:記録されなかったものたちへ

あれから何度も、自分が体験したことを言語化しようとした。
だが、そのたびに手が止まる。
言葉にした瞬間、何かを“呼び戻す”ような気がしてならないからだ。

あの旅館に行った夜から、私は変わった。
見えるもの、感じるもの、記録するという行為そのものへの意識が根底から揺らいだ。
私はライターだ。
言葉で世界を構築し、記録を残すことが仕事であり存在理由だった。
なのに──
そこには、記録されることを拒絶する空間が確かに存在していた。

カメラに映らない。
レコーダーに録音できない。
GPSが狂い、時計が止まり、書いたはずのメモが消える。
それでも、確かに私は“そこにいた”。
今も、あの旅館の空気を思い出せる。
畳の匂い、窓越しの木々の揺れ、壁の奥から響くような音。
それらはどこにも保存されていない。
けれど──私の中にだけは、確かに残っている

人は、見えないものを信じない。
記録がないものを“なかったこと”にする。
だが、記録されないことを前提とした現象が、もしこの世にあるとしたら?
それは「存在しない」と断言できるのか?

あの旅館で私は、“記録が失敗する瞬間”を何度も経験した。
バッテリーは十分にあったのに、録音は途中で止まり、
シャッターを押したのに、メモリーカードには保存されていない。
そして──
私の体は覚えているのに、意識だけがその場面を抜け落としている箇所があった。

時間の喪失。
距離の喪失。
言葉の喪失。
すべてが「異常」だったのに、日常の枠に戻ったとたん、すべてが“なかったこと”になっていく。

この違和感は、誰かに話すべきものではなかった。
それに、この記録すら、いつか消えてしまうかもしれない。
何かの拍子に、アカウントが凍結され、サーバーエラーが起こり、
この文章自体が“なかったこと”になる可能性を、私は本気で恐れている。

だから、私は紙にも書いた。
この原稿のコピーを、USBと一緒に耐火金庫に入れてある。
どこまで意味があるかは分からない。
けれど、それだけは、しておきたかった。

私は何度も考えた──
なぜ、あの旅館だけが記録を拒むのか?
なぜ、私が招かれたのか?
そして、なぜ“戻ってこれた”のか?

思い当たることはひとつしかない。

私は信じなかったからだ。
恐れながらも、受け入れなかった。
「これは起きていない」「幻覚かもしれない」
そうやって、自分を現実に繋ぎとめていた。
もし、あの夜すべてを真正面から受け入れていたら──
私はもう、“こっち”にはいなかったかもしれない。

受け入れた瞬間に、飲み込まれる。
あの空間は、そういう場所だった。

今でも、あの旅館の名をネットで検索することがある。
もちろん、何も出てこない。
地図上にもない。
古地図でさえ、その場所は“空白”になっている。
レビュー欄も消えていた。
けれど、一度だけ──深夜2時17分に検索したとき、
Googleの検索結果に**“1件の未分類レビュー”**という文字が表示されたことがある。

それをクリックすると、
白地のページに、ただ一行。

「帰れたなら、それを幸運と思え。」

IPアドレスも、タイムスタンプもなかった。
ブラウザの履歴にも残っていなかった。
そして、翌朝にはその表示は消えていた。

──誰かが、見ていたのだ。

私と同じように、あそこに足を踏み入れ、
そして、運よく帰ってこられた者が。

それとも……
あの旅館そのものが、私たちに“語らせている”のかもしれない。

物語として拡散されれば、誰かが興味を持つ。
誰かが再び検索する。
そして、“あの入口”が、再び開く。

だから私は、この記事をここで終わらせる。

これ以上、詳細を書くことはない。
場所の名前も、正確な地図も、私はここに残さない。
なぜなら、この記録は“封印”であり、“結界”だからだ。

読むだけなら、まだ間に合う。
だが、もしこれを読んだあとに、あなたが──

・スマホのカメラが勝手に起動する
・アラームが鳴らない朝が増える
・同じ夢を何度も見る

こうした現象が起きたとしたら──
それは偶然ではない。

あの場所は、今も誰かを探している。
次の“宿泊者”を。

この記事を閉じたあと、
あなたの記憶に何かが残ってしまったとしても、
私は責任を取ることはできない。

ただ、ひとつだけ忠告しておく。

もし「行ってみたい」と少しでも思ったなら──
その気持ちは、あなた自身のものではない可能性がある。

それでは。
おやすみなさい。
記録できますように。

──ルミ

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