保育士という職業は、尊く、美しい仕事だと多くの人が言う。だが、現実はどうか。
朝から晩まで、子どもたちの命を預かりながら、同時に保護者の感情にも気を遣い、時には同僚との板挟みにもなる。そして手取りは、額面にすら届かない20万円台前半。そんな私、ルミ(28歳・独身)は、ある日ふと思った。「このままでいいのかな?」
月に一度の外食ですら躊躇する日々。新しい靴はいつもセールの棚。そんな生活の中で、ふと目に入ったのが、競馬のCMだった。
—「人生は一発逆転じゃない。積み上げるものだ。」
正直、それまで私はギャンブルに良い印象は持っていなかった。むしろ、「男のするもの」「破滅への道」そう思っていた。
けれども、そのCMに映った女性が、どこか私に似ていた気がしたのだ。疲れた目、諦めかけた顔。でも、最後に見せた笑顔は、本気だった。私は調べ始めた。JRAの仕組み、単勝・複勝・ワイド・三連単……。意味が分からず、最初はただ数字を眺めるだけだったが、次第に「傾向」が見えてきた。
例えば、雨の日は前が残りやすい。京都の芝1600は外枠不利。逃げ馬が2頭以上いると、差し馬に展開が向く……。
それは、ある意味で保育士の仕事と似ていた。観察し、仮説を立て、行動を予測する。そして、小さな成功体験を積み重ねていく。
最初は100円の単勝だけを買った。
1レースで300円、月に数回だけ。損してもいい金額だった。けれども、私の仮説は、意外にも当たった。1ヵ月目の回収率は105%。2ヵ月目は87%。3ヵ月目で122%。
「これは副業になるかもしれない」
そう思った私は、Excelで競走馬データの分析を始めた。レース映像を夜な夜な見返し、パドックの歩き方や馬体の張りまでチェックした。
そして半年後、私は月2〜3万円を安定して稼げるようになった。
それは、保育士として得ることができなかった「自信」だった。一番嬉しかったのは、後輩に「ルミさんって、なんでいつも穏やかなんですか?」と聞かれたことだった。
私は笑って、「週末だけ、別の顔があるの」と答えた。ギャンブルは、確かに怖い世界だ。依存もある。破滅もある。
けれども、「学んで勝つ」ことができるなら、それはもはやギャンブルではない。私は今も、競馬を副業として続けている。
当たる日もあれば、外れる日もある。でも、どんな時も「自己責任」で楽しんでいる。もし、あなたが今の生活に小さな違和感を覚えているなら。
私のように、好きなことを「副業」に変えてみてほしい。保育士である私が、それを証明しているのだから。
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